No.40 お年玉
週刊朝日からの紹介、2局目は二上九段の『イ』の字。
本作は『将棋魔法陣』の番外11番に収録されています。
作者解説 「意に満たぬ『イ』の字、なるべくやさしくの注文があったにしてもである。質駒の取り方もまずいが、76角に65歩の変長をいかんせん。」
昭和27年の出題の言葉(三象子=加藤治郎八段)を引用しておきます。
「将棋ファンの読者に本誌が贈る新春のお年玉である。
6題の詰将棋はすべてアブリ出し式に作られている。つまり、皆さんが詰めれば一題毎に、ある『文字』が、アブリ出されるように盤面に浮かんでくる。それが、第一題から第六題まで連なると一つの『言葉』になる。
如何なる『言葉』になるか? それを答えて頂けばよい。
当選するしないは別として、何がアブリ出されるかが、大きな楽しみ。しかし、詰められないと逆に苦しみになるかも知れない。楽しみは一人でも多く、苦しみは一人でも少なくしたい。それに苦しみのお年玉と言うのはない。
そこで、両作者に注文してなるべく易しいのを作って貰った。
詰手数は最短9手から最長13手である。だが、限られた期間に一人で六題全部はかなりの難問である。だから、出来れば親しい棋友と分担或いは協力されることが望ましい。」
『楽しみは一人でも多く、苦しみは一人でも少なく』には大賛成。ただ、易しくて内容も良いものを作るのは容易ではありません。
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