No.102 「たま研」参加記
■8月11日(日)町田市内で「たま研」の第2回会合が行われました。
この日のメインテーマは、磯田征一氏による「大小詰物」の研究発表。
私は「大小詰物」が存在すること以外は何も知りませんでしたので、磯田氏の発表を聞いて、目からどっさり鱗が落ちました。
概略をまとめると―
①旧暦では毎年「大」の月と「小」の月の並び方が変わるので、その年の大小月を表したカレンダーが必要だった。
②この大小暦が、実用的なものからやがて趣向を凝らした絵画や図書に発展した。
③「大小詰物」はこうした「大小暦」の一分野として誕生した。
④現在判明している「大小詰物」は39局である。
と、こんなところでしょうか。
江戸明和年間の頃から大流行し、正月には「大小会」が開かれたり、お年賀として配られるようになったりして、一つの文化として定着していきます。こうした流行が詰将棋と結びついて「大小詰物」が生まれた訳ですね。
■磯田氏は日本暦学会で「大小詰物」の講義をされたことがあり、大小暦についてもさまざまな資料をお持ちでした。これらの実例を見るだけでも、参加した甲斐があったと言えるほどです。
なお国立国会図書館のホームページ内に『日本の暦大小暦の謎解き(http://www.ndl.go.jp/koyomi/nazo/01_index.html)』というページがあり、大小暦の実物がいくつか掲載されていますので、興味のある方はぜひご覧になってください。
一つだけ、『龍』の字の暦を貼っておきます。どこに「月」が隠れているか、分かりましたか?
■磯田氏の研究発表の後は、課題作(もちろん「大小詰物」)の作品展。あぶり出し4局、初形曲詰2局の、計6作が集まりました。
例によってTETSUさんのプロジェクターを使った作品紹介(判りやすくて本当に助かります!)と、人気投票が行われました。
このうち少なくとも4局がパラで懸賞出題されるそうなので、9月号をどうぞお楽しみに。
■このあと、5時からは2次会に突入。
途中から北浜先生も駆けつけてくださり、さまざまな話題で盛り上がりました。
実はこの席で、私にとって全く想定外の大問題が降りかかるのですが、それについてはまたの機会に…。
■幹事の皆さん、お疲れ様でした。有意義な一日をありがとうございました。
来春の新年会も楽しみにしています。
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コメント
私自身「たま研」に参加できなかったことをとても残念に思っていたのですが、田中さんが律儀に報告してくれて助かりました。田中さんにふりかかった大問題も、いつも感じている律儀な人柄によるものと予想しています。
投稿: 近藤 郷 | 2012年8月20日 (月) 08時19分
誤解です。
律儀どころか、「いい加減」が服着て歩いてるようなもんですから。
それにしても角さんたら、あの面子を向こうに回して『〇〇を書け』だなんて、拷問としか思えない
トホホ…。
投稿: 安武利太 | 2012年8月21日 (火) 00時56分
そんなことはないと思います。
適任だと思います。
楽しみにしております。
投稿: HYO牛TAN党 | 2012年8月21日 (火) 06時11分
牛タンさん――もとい、HYO牛TAN党さんまで、何をおっしゃいますやら。
他にも適任者はいっぱい――というか、私以外は皆適任――でしょ?
仮病でも使おかな…。
投稿: 安武利太 | 2012年8月22日 (水) 01時02分
できる人にしか頼みませんって。というわけで、よろしく!
投稿: 解答欄魔 | 2012年9月 2日 (日) 23時46分
9月号を見て、しばしボー然
やられたなぁ。
欄魔さん、ズルイよこれ(笑)。
投稿: 安武利太 | 2012年9月 3日 (月) 22時56分