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2012年12月13日 (木)

No.109 「たま研」作品展 全短評掲載 その②

詰パラ平成24年9月号 「たま研」作品展②
入選35回鎌倉市 田中 徹


35歩、同銀、54飛成、()44香、43龍、同玉、33金、54玉、65角、63玉、73と、同桂右、54角、同玉、62桂成、()64歩合、同飛、同玉、86角、54玉、53角成、同桂、55歩、64玉、75成桂迄25手。

()44銀打は25金、23玉、43龍、22玉、33銀成、同銀、①92飛成、42歩合、同龍、同銀、同龍、32飛合、33銀、11玉、12歩以下同手数駒余り
①で23香、同玉、56角、22玉、92飛成、42歩合、同龍寄、同銀、23角成、11玉、12歩、21玉、32龍まで23手の順もあり。
()桂合は品切れ(成桂の理由)

☆自作である。筆者のモットーは「解く人に優しい曲詰」(それしか創れないのだが)であり、本作も4手目香上がりと決まれば、後は見渡す限りの一本道だ。
原○彦―44香の移動合に仲々辿り着けなかった。
星○健司―33金、54玉で舞台が出来上がる。4桂の配置から歩合の筋と分かるので、後は一気呵成に気持ちの良い収束でした。
須○卓二―さりげなく44香の移動合が含蓄のある一手。
占○亭―巧みな大駒捌き(特に角2枚)が良いですね。
加○孝志―見事な小駒だけの市松、夏の暑さを吹き飛ばす。
s○―4手目44銀打合の変化割り切りが難しい。苦労した分、美しい詰め上がりに心癒される。
竹○健一―成桂配置がちょっと残念…。(☆申し訳なし)
小○悦勇―洒落た手は、移動合と4768角の活躍。小駒だけの詰上がりも清涼感がある。
佐○司―詰上がりは「小星雲」とでも命名しましょうか?

(以下追加分)
飯○晃―4手目の変化を乗り切れば爽快な手順が待っているが挫折する人もいそう。
誤○組子―43龍から中に入れたと思ってもそれからがややこしい。成桂の配置をヒントにようやく解けた。
小○林巧―由比ヶ浜、浜辺で戯れる、浜千鳥…ですか? 見事な千鳥格子出現。軽く、楽しく…。
鈴○彊―初手35歩から54飛成に44香、ここで43龍と捨てる手順は見事。難解な攻防のあとの終図の素晴らしいこと。
谷○翔太―2度の合駒に作者の執念?を感じます。捌いて綺麗な詰上がり、題して「宝石箱」は如何かな。解説担当、ご苦労様です。
中○照夫―大駒4枚が配置されているが、玉が微妙に遠く詰めづらい。
永○勝利―54角~62桂成がわかりやすく、かつ格好よい。
本○昌幸―一番簡単なはずだが、9手目6五金と決め付けてえらい苦労。「どっか、違くね?」と誤図を疑ったほどだ。香の移動合を入れた序がいい感じ。
凡○生―小さめの「市松模様」が現れ折り紙のようでキレイだ。
水○一―盤上に広く散っていた駒が切れのある手順で美しい形を作り出していくのはなかなかのもの。
山○誠―龍のタダ捨てに気付かず、やっとサッカーボールが完成。

■自作なので、解説は最低限で済ませてしまいましたが、「見渡す限りの一本道」はさすがに乱暴でしたか。短評にもある通り「玉が微妙に遠く」、想像以上に詰めにくさがあったようです。客寄せのつもりが、当てが外れたかも知れません。
■ただ、5手目以降極端に変化・紛れが減るのも事実。それでも自分としては「この一本道はイケる!」という手応えがあり、実際序の4手を加えて、まずまずの内容になった…はずでした。成桂配置さえ無ければ。4枚目の桂は44か35に置く予定でしたが、54飛成~43龍の順を入れるには44香、35銀配置しかなく、結局成桂を置かざるを得ませんでした。最低の配置で、お恥ずかしい限りです。
■詰上りは添川氏作と同じ形になりましたが、もう一人、たま研の某氏が見せていただいた作品も同じ詰上りでした。つまり、この形はそれだけ大小詰物との相性が良いのです。大小詰物を創るなら、普通は『初形より詰上りで条件を満たす方が創りやすそうだ。どうせなら、あぶり出しにしてしまおう』と考えることでしょう。自分もそう考えて、詰上り12枚で出来る形を探していったところ、たどり着いたのがこの市松でした。現代の暦で大小詰物を作るなら、おそらくこの形が最善(と断言してしまおう)であり、添川氏と同形になったのも、むしろ必然の結果だったのです。でも中身は天と地ほども違いますが…(笑)。
■久し振りの創作でしたが、一応自分の持ち味は出せたと思うので、良しとしておきますか。

■おしまいに、パラ12月号を見て気が付いたことを一つ。私が一番驚いたのは、短コン⑥の作者名です。間違いなくあの看寿賞作家、橋○樹氏ですよね。もっと注目されていいはずなのに、私が見る限り、ネット上でもほとんど話題になっていないのは不思議です。それはともかく、これは詰将棋界にとって大きな朗報です。今年は飯○氏をはじめ、護○浩之氏、関○治氏、橋○樹氏など、有力作家の復活が相次ぎました。来年にはOK司氏も満を持して登場の予定で、ちょっとした復活ラッシュになりそうです。いや~、今から楽しみですね!

 

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