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2020年3月 2日 (月)

No. 217 春霞賞候補作紹介 2019年11月号

2019年11月号の春霞賞候補作をご紹介します。

■大学院10 田島秀男氏作     
◇馬筋遮蔽駒スイッチ型複式馬鋸


19飛、28玉、55角、46香合、同角、同成桂』=『A』
19飛、28玉、55角、46香合、同角、同と』=『A’』
29飛右、17玉、19香、18角合』 =『B』
18香、同玉、19飛、28玉、29飛左、38玉、
65角、47香合、同角、同成桂、39飛、28玉、
29飛右、17玉、19香、18角合、同香、同玉』=『C』
18香、同玉、19飛、28玉、29飛左、38玉、
65角、47香合、同角、同と、39飛、28玉、
29飛右、17玉、19香、18角合、同香、同玉』=『C’』
39飛、28玉、29飛右、17玉、19香、18角合、
同香、同玉』=『D』 とする

<作意>
39飛、28玉、29飛打、18玉、19飛、28玉、29飛左、38玉、
37と、同成桂、56角、47香合、同角、同成桂、39飛、28玉、
29飛右、17玉、19香、18角合、同香、同玉、73金36と、
19飛、28玉、55角、46香合、同角、同成桂、29飛右、17玉、
19香、18角合、71馬、35と、18香、同玉、19飛、28玉、
29飛左、38玉、65角、47香合、同角、同成桂、39飛、28玉、
29飛右、17玉、19香、18角合、同香、同玉、
72馬、36と、 『A』『B』62馬、35と、『C』
63馬、36と、 『A』『B』53馬、35と、『C』
54馬、36と、 『A』29飛左、38玉、65馬、47と、 『D』
54馬、36成桂、『A’』『B』53馬、35成桂、『C’』
63馬、36成桂、『A’』29飛左、38玉、74馬、47成桂、『D』
63馬、36と、 『A』『B』53馬、35と、『C』
54馬、36と、 『A』29飛左、38玉、65馬、47と、 『D』
54馬、36成桂、『A’』『B』53馬、35成桂、『C’』
63馬、36成桂、『A’』『B』62馬、35成桂、『C’』
72馬、36成桂、『A’』29飛左、38玉、83馬、47成桂、『D』
72馬、36と、 『A』『B』62馬、35と、『C』
63馬、36と、 『A』『B』53馬、35と、『C』
54馬、36と、 『A』29飛左、38玉、65馬、47と、 『D』
54馬、36成桂、『A’』『B』53馬、35成桂、『C’』
63馬、36成桂、『A』『B』62馬、35成桂、『C’』
72馬、36成桂、『A’』『B』71馬、35成桂、『C’』
81馬、36成桂、『A’』29飛左、38玉、92馬、47成桂、『D』
81馬、36と、 『A』『B』71馬、35と、『C』
72馬、36と、 『A』『B』62馬、35と、『C』
63馬、36と、 『A』『B』53馬、35と、『C』
54馬、36と、 『A』29飛左、38玉、65馬、47と、 『D』
54馬、36成桂、『A’』『B』53馬、35成桂、『C’』
63馬、36成桂、『A’』『B』62馬、35成桂、『C’』
72馬、36成桂、『A’』29飛左、38玉、
83馬、47成桂、39香、49玉、94馬、同金、
34香、58玉、59飛、67玉、66金、77玉、
78香、同玉、79飛、87玉、88歩、97玉、
98歩、同玉、99飛、88玉、89飛左、97玉、
98歩、同玉、99香 まで743手詰

太刀岡甫-と金と成桂の位置関係という非常にシンプルな仕掛けで馬鋸の往復を成立させ、700手超えの長手数を実現した作。成駒を入れ替えるのは局面の微小変化ということができ、その構図が新しければ構想作と言ってよいでしょう。
ただ、構想というよりも長手数化に重きが置かれているのは還元型無駄合利用からも明らかだと思います。
會場健大-遮蔽駒のスイッチでこんなに手数が延びるとは!  二枚飛車と馬ノコの組み合わせ自体はよく目にするだけに、こんな発展の可能性があったのかと本当に驚いた作品で、長編作品として心からの賛辞を惜しまない。
ただし、選ぶ側の問題として、すごい作品だからとノミネートさせていくだけでは看寿賞と変わらなくなってしまうという指摘には向き合わねばならない。
久保紀貴-1枚剥がすたびに馬を引きつけ、成駒の位置を変えさせる必要がある点に新鮮味を感じる。
馬屋原剛-剥がすたびに一旦馬を近づける必要がある構成はi'll be backと似ているが、1サイクルの趣向手順や、成駒の位置変換の仕組みは遥かに複雑かつ巧妙に造られている。馬ノコによる成駒の位置変換は、同作者のキューブを彷彿とさせるが、キューブに比べるとまだ理解の及ぶ範囲か。成駒の位置変換は今後の超長編のトレンドになるかもしれない。そんな可能性を感じさせる一局。
構想作かどうかは疑問だが傑作であることは間違いない。

※局面還元型無駄合を含む本作。この無駄合についてスタッフに聞いてみたところ、容認派もいれば条件付き容認派もいて、それぞれの解釈に微妙な温度差があるように感じました。ただ、出題時に無駄合が含まれる旨明記すべきという点では、皆概ね一致していました。
面白かったのは「フェアリーに半歩入った感じ」という回答で、言い得て妙なりと感心した次第。
結局、10人いれば10通りの考え方があるからこそ、無駄合論議も規約問題も果てがないのでしょうね。


<参考図>
近代将棋  199612月号 
河原泰之氏作  「I'll be back


38と左、49玉、48と左、59玉、
58と左、69玉、68と左、79玉』=『A』
78と右、69玉、68と右、59玉、
58と右、49玉、48と右、39玉』=『B』とする

<作意>
79金、同玉、78と引、69玉、68と右、59玉、58と右、49玉、
48と右、39玉、29金、同玉、28と引、39玉、38と右、29玉、
21龍、26と、28と左、39玉、32龍、36と、38と右、29玉、
23龍、26と、28と左、39玉、34龍、36と、38と右、29玉、
25龍、26と、28と左、39玉、『A』
75龍、76と、78と左、89玉、85龍、86と、88と右、79玉、
『B』
35龍、36と、38と右、29玉、24龍、26と、28と左、39玉、
33龍、36と、『A』
73龍、76と、『B』38と右、29玉、
23龍、26と、28と左、39玉、34龍、36と、38と右、29玉、
25龍、26と、28と左、39玉、『A』78と左、89玉、
85龍、86と、88と右、79玉、『B』
35龍、36と、38と右、29玉、24龍、26と、28と左、39玉、
33龍、36と、38と右、29玉、22龍、26と、28と左、39玉、
『A』
72龍、76と、『B』
32龍、36と、38と右、29玉、23龍、26と、28と左、39玉、
34龍、36と、38と右、29玉、25龍、26と、28と左、39玉、
『A』78と左、89玉、
85龍、86と、88と右、79玉、『B』
35龍、36と、38と右、29玉、24龍、26と、28と左、39玉、
33龍、36と、38と右、29玉、22龍、26と、28と左、39玉、
31龍、36と、『A』
71龍、76と、『B』38と右、29玉、
21龍、26と、28と左、39玉、32龍、36と、38と右、29玉、
23龍、26と、28と左、39玉、34龍、36と、38と右、29玉、
25龍、26と、28と左、39玉、『A』78と左、89玉、
85龍、86と、79と、98玉、87銀、同と、同龍、同玉、
88と、76玉、77と左、65玉、66と、64玉、75と、63玉、
53銀成、同玉、45桂、52玉、62角成、同玉、44角、52玉、
53桂成、51玉、33角成、61玉、43馬、72玉、64桂、81玉、
54馬、同飛、82歩、同玉、83歩、81玉、82香、71玉、
72歩、61玉、52桂成、72玉、62成桂寄、73玉、63成桂引
 まで311手詰

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