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2021年4月

2021年4月20日 (火)

No.235 第8回春霞賞候補作 全14作紹介・不在者投票

2020年の春霞賞候補作、全14作が出揃いました。
候補作の一覧を作成しましたので、ご参照ください。

「第8回春霞賞 候補作一覧」 ↓
2020e5b9b4e38080e698a5e99c9ee8b39ee58099e8a39ce4bd9c.pdf


また、24日の例会に参加できない方のために、不在者投票用紙を用意いたしました。
下記のファイルをダウンロードし、投票作3作(以内)を選んで管理人宛てにメール送信してください。
(右側のサイドバーから「メールを送信」をクリック)
なお、不在者投票の有資格者は、直近2年間の詰工房の例会に1度でも参加されたことのある方といたします。
締切:24日(土)午前10時まで

「不在者投票用紙」
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締切まで時間がなくてすみません!
どうぞよろしく!

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No.234 春霞賞候補作紹介 2020年10~12月号

2020年10月号の春霞賞候補作

■短期大学18 石本 仰氏作    
◇ブルータス手筋の応用

20201018

53角、52玉、75角成55歩合、53飛、41玉、42歩、同玉、
55飛引成、33玉、34歩、同玉、64龍44桂合、同龍、同玉、
53馬、33玉、34歩、同玉、54飛、33玉、25桂、同香、
24と まで25手詰

馬屋原剛-どう見ても75角が筋なのに64歩合でうまくいかない。この紛れがあるからこそ短打~開王手でブルータス手筋を実現する手順が際立っている。
久保紀貴-「開き王手にして中合を許さない」ことで「ブルータス手筋」を実現する。 非常に高度な構想でありながら、仕掛けの見えない形・歩が±0になる緻密な手順によって表現しているのも素晴らしい。傑作。
太刀岡甫作意では馬と龍によるブルータス手筋が現れるが、紛れとして角と飛によるブルータス手筋が存在するのが面白い。一歩踏み込んだ新しい表現だと思う。
會場健大-打って王手すると合駒で位置をずらされるが、空き王手で移動すれば好きな位置を選べる。難しいことを簡単そうにやっている。

※ブルータス手筋は、飛角香の遠打から始まり、他の駒の限定移動によって打った駒の利きを遮るのが一般的です。この「遠打」の代わりに「短打+空き王手」でやってみよう、というのが作者の狙い。派手さはありませんが、作意と紛れの微妙な切り分けなど、味わい深い構想作に仕上がっています。


■デパート3 斎藤慎太郎氏作     
◇中合で発生した銀の一回転

2020103


43銀、同歩、67馬、56銀合45銀、35玉、47桂、同銀生
36銀、同銀生47桂、44玉、46龍、45桂合、55龍、34玉、
45龍、同銀46桂、44玉、77馬、66桂合、同馬、同歩、
56桂、同銀54馬 まで27手詰

馬屋原剛-中合銀を一回転させる離れ業。成れる余地がある中での銀生は味が良い。初手の銀打に始まり終始緩みない手順で構成されている。
久保紀貴-中合銀の1回転は初か。玉から遠い位置で回転させるのはかなり難しいと思うが、うまい手順構成で綺麗に回転させており、これ以上望めないのではという完成度に仕上がっている。流石である。
太刀岡甫中合した銀の一回転。シンプルな意味付けがなく力技での表現が必須となるが、本作は構想以外の手順も合駒を含んで非常に良くできており、高度な創作技術が感じられる。
會場健大-力作。主題の前の43銀もかなり深い変化を含んで厚みがある。やりたい放題やっている割には配置も整理されている印象。谷川先生に続く名人の図式集をぜひ。

※玉方銀の1回転。しかもその銀を中合で出現させてしまおうという、夢のような手順を見事に実現してみせた力作。卓越した構想力と、プロの深い読みの力が生んだ結晶とも言えるでしょう。
渡辺名人に挑戦中の斎藤八段、その勝負の行方にも注目が集まります。


2020年11月号の春霞賞候補作

■たま研1 太刀岡甫氏作      
◇飛車の翻弄+飛成らせ

20201124


79馬、57歩合、47桂、同飛生57馬、同飛生27桂、同飛生
47桂、同飛成27桂、同龍36歩、同龍25
 まで15手詰

太刀岡甫桂打3連発。これだけでは前例があるが、もう1枚の桂を不動玉のまま捨てたことと歩打以下の収束を最短で纏めたのは初。駒取りが必要だったので、合駒を取る形にした。
會場健大-広瀬稔作(パラ2015.8)の印象が強いが、さらに序奏でもう1枚捨てたのが作者の工夫か。
馬屋原剛-3手目から飛の翻弄が始まる。不動玉なのに持駒の4桂を消費できるのは驚きだ。飛を龍に変えるための桂打3連発は前例があるが手順の統一感が抜群だ。
久保紀貴-飛の成生と1歩入手をキーに不動玉に対する4桂捨てを実現。非常に欲張ったキーの設定で、作者らしさを感じる。

※「不動玉に対する4桂の打ち捨て」と表現する方が、本作を理解しやすいかも知れません。単純な桂捨てだけでは、3桂捨てが限界。そこで、合駒の歩を入手する目的でもう1回桂捨てを入れ、桂4回の桂捨てを実現しました。半期賞受賞の傑作です。


 <参考図>

詰パラ2015年8月号 広瀬稔氏作

201581


67
、同飛生、47桂、同飛成、67桂、同龍、44銀、54玉、
66桂、同龍、55歩、同龍、43銀生 まで13手詰

神谷薫―序6手の理論の簡便さが素晴らしい。


2020年12月号の候補作

■創棋会1 野曽原直之氏作      
◇同一の駒による「シフマン+ペレ」

2020121


59香、58角合57角、76角成、24角、58馬、57銀、同馬、
46と まで9手詰

作者-同一の駒が同じ位置へ2回合駒しシフマンとペレを実行するのが狙い。

馬屋原剛-ペレとシフマンを一つの合駒でやる作例は、詰パラ2021年4月号のちえのわ雑文集の通り、大崎作、夜神作があるが、シフマンで動いた角がもう一度合駒として飛び込む点に作者のこだわりを感じる。
會場健大-ペレ+シフマンの欲張りセット。24角を限定にする作りにこだわりを感じた。
太刀岡甫-ペレとシフマンを1枚の駒で行うというだけなら短手数でできる(矢神作、大崎作等)。本作は1枚の駒を同じ地点に2回中合するのがすごい。中合動かしにはまだ色々なバリエーションがありそうだ。
久保紀貴-ペレ+シフマンを、同じ地点同一の駒で表現したのがオリジナリティ。元の地点に移動中合で戻すのは非常に華があります。

※同一の駒が同じ位置へ2回合駒する作品も、「シフマン+ペレ」も前例がありますが、それらを1局に凝縮した結果、9手詰とは思えない高密度の作品が誕生しました。作者の拘りが詰め込まれた逸品です。


<参考図①>

■詰パラ2020年12月号 大崎壮太郎氏作       

2020125


63角成、45馬44銀成、同馬、45馬、53馬、44馬 
まで7手詰


<参考図②>

■スマホ詰パラ 2020年11月 夜神ココ氏作  No.15740    

15740_202011


29香、28飛合、27銀同飛成28馬36龍、27馬
まで7手詰

<参考図①><参考図②>については、詰パラ2021年4月号「ちえのわ雑文集」(大崎壮太郎氏著)をご参照ください。


これで、2020年の候補作が出揃いました。
次回、24日の例会で、大賞が決まります。お楽しみに!

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