■7月31日(土)詰工房の例会に参加してきました。
参加者:青○裕一、岩○修、馬○原剛、金○清志、小○正浩、芹○修、太○岡甫、利○偉、松○成俊、宮○敦史、田中徹 以上11名(以上敬称略)
※漏れや誤字があったら申し訳ありません。
■利波さんから、添田宗太夫の「象戯秘曲集」を購入。
普通の詰将棋の作品集をイメージしていると、絶対に面食らいます。江戸時代の庶民の暮らしに光を当てた異色の研究書、と言った方が適切ではないかと思えるほどです。また、まえがきの中で「江戸時代の漫画たる将棋秘曲集」と表現しているのも、面白い着眼と思います。
ただサイズが大き目なので、仕舞う場所には困りましたが…(笑)。
コツコツと先人の業績の発掘と再評価に努め、意欲的に自費出版を続ける利波さんに、改めて敬意を表します。
■春霞賞の選考会は15時少し過ぎにスタート。進行役は馬○原さん。
投票の結果候補に残ったのは…、
詰パラ 2021年4月号
デパート2 中村宜幹氏作
香成らせ。それも、往復とも3マスを各駅停車で移動する新機軸の作品です。
詳しくは別稿にてご紹介いたします。
■続いては注目作の紹介。
詰パラ 2021年4月号
幼稚園5 石川和彦氏作
12角打、14玉、15金、同銀、23角成、同玉、12角成、14玉、
13馬 まで9手詰
初手12角の重ね打ちと、脱出のお手伝いをするような3手目15金。この複合の手筋が感覚の裏を衝いて、独特の解きにくさがあります。詰棋校で高得点を取るような作品ではないかも知れませんが、印象に残る一局です。
詰パラ 2021年4月号
短大20 関半治氏作
15飛、14桂合、同飛、23玉、13飛成、同玉、25桂、12玉、
24桂、11玉、22飛成、同玉、11角、同玉、14香、13飛合、
33角成、同と、12桂成、同飛、同香成、同玉、13飛、22玉、
33飛成、11玉、12歩、同玉、13龍 まで29手詰
宮田七段をして「詰将棋をやってて良かった」と言わしめた作品。特別なことをやらなくても、出来る事を最大限、最善の形で図化することができれば、評価は付いてくると言うことでしょう。
何も言うことのない完成品です。
詰パラ 2021年4月号
大学 齋藤光寿氏作
43桂成、24歩合、同角生、35桂合、同角、56玉、65銀、67玉、
79桂、同銀生、76銀、56玉、57歩、66玉、44角、57玉、
35角、66玉、67歩、56玉、65銀、67玉、68歩、同銀生、
76馬、78玉、87馬、67玉、76銀、66玉、44角、57玉、
69桂、同銀成、35角、66玉、67歩、56玉、65銀、67玉、
76馬、78玉、79歩、同成銀、87馬、67玉、68歩、66玉、
76馬 まで49手詰
初手43桂成に35桂合なら69桂という手があり、以下、
①同銀(成・生とも)なら35角生以下詰み。
②56玉なら47銀、同桂成、57歩、同銀成、同角成以下詰み。
そこで43桂成にはいったん24歩合と打診するのが最善になります。
6手目56玉の局面から、一手ごとに局面が微妙に変化していく様にご注目ください。
・6手目→12手目で玉方68銀が79へ移動。
・12手目→20手目で攻方66歩が67へ移動。
・10手目→22手目で攻方66歩が消滅。
・20手目→38手目で攻方78歩が消え、玉方79銀が69成銀に。
・40手目→46手目で69成銀が79へ移動。
切り取る局面によっては、他にも様々な変化が見つかるでしょう。
精緻なパズルであり、極上の逸品です。
スマホ詰パラ 2021年6月
No.16741 himatsume氏作
32龍、13玉、12龍、24玉、14龍、33玉、44銀、同金、
22銀、同玉、12龍、33玉、32龍、24玉、35銀、同金、
13角、同玉、12龍、24玉、14龍、33玉、25桂、同金、
34龍、22玉、32龍、13玉、15香、同金、14歩、同金、
12龍、24玉、14龍、35玉、45角成、同玉、46金
まで39手詰
初手32龍から龍の回転追いがスタート。最初は時計回りですが、銀を入手すると反時計回りになり、角を入手すると再び時計回りに戻ります。最後は回転の要だった角を捨て、満点の着地。
作例の多い回転追い趣向ですが、本作も記憶に留めておきたい一局です。
■この日も例会終了後は、無理をせず撤収。夜は、町内のパトロールに参加してきました。
■この日の模様について知りたい方は、例によってhirotsumeshogiさんのブログ、「詰将棋の欠片」をご覧ください。
■ではまた。
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