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2022年1月11日 (火)

No. 255 第373回詰工房例会報告

■1219日(日)詰工房の例会に参加してきました。
参加者:會○健大、青○裕一、馬○原剛、金○清志、久○紀貴、小○正浩、近○郷、澤○友太、新○江○弘、芹○修、竹○健一、太○岡甫、利○偉、深○一伸、三○郁夫、柳○明、田中徹 
以上16名(以上敬称略)
※漏れや誤字があったら申し訳ありません。

■今更ですが、新年明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2021年最後の例会は、参加者が制限人数一杯の16名と盛況でした。
初参加の澤○さんに、三○さんは10年振りくらい? ともかく相当に久し振りの参加なのだそうです。ご無沙汰しておりました!
ただ、落ち着いていたコロナ感染者数が、いきなり急増してきました。1/8のたま研は無事開催にこぎ着けましたが、この先がまた不透明になりそうです。
まったく、いつまで続くことやら…。

15時を過ぎて、春霞賞の選考の時間。
解説は會○さん…でしたが、少し遅れてくるとのことで、先に注目先の紹介をすることになりました。その中から、いくつかピックアップしていきます。

<参考図>
詰パラ1981年12月号 深井一伸氏作  「七対子」

19823

18馬、54歩合71と、同玉、73飛成、72飛合61香成、同玉、
72龍、同玉、52飛、73玉、62飛成、74玉、29馬、85玉、
65龍、75銀合95と、同玉、75龍、85香合84銀、96玉、
87銀、同玉、85龍、86香合88香、同金、同金、同玉、
86龍、79玉、78金、同玉、56馬、69玉、89龍、79金合
59金、同玉、79龍、69金合49金、同玉、69龍、59銀合
39金、同玉、59龍、49角合29馬、同玉、49龍、39飛合
38銀、28玉、46角、37桂合、同角、17玉、19香、18角合
29桂、同飛成18香、同龍、39角、28歩合、同角上、同龍、
同角、26玉、22飛、15玉、37角、14玉、15歩、13玉、
46角、35桂合、同角、同歩、25桂、同桂、43龍、同桂、
14銀 まで89手詰

中村宜幹氏作「国士無双」の結果発表で、超レアな深井さんの短評を発見! 元々、参考図として深井さんの「七対子」を載せる予定だったので、レジメの「国士無双」の紹介頁で、合せてその短評も採用することにしました。
そんな経緯もあって、詰工房の会場で深井さんの姿を見た時は驚きましたが、今思えば、「国士無双」が深井さんをここへと導いたのでしょう。
注目作の紹介で「七対子」について触れた際、作者に一言お願いしたところ、40年前、結果発表時の作者の言葉で「…ところで13種移動合の国士無双を誰か作りませんかね」と呼び掛けていたとのこと。
この呼び掛けに応える作品が、40年を経て、ようやく現れた!…
「国士無双」の出現に対する深井さんの興奮が伝わってくるようでした。
ところでこの「七対子」、作者としては、2手目の歩合だけが消えずに残ってしまうことや、「暗算で行ける」ほど易しいことなどが不満なのだそうですが…。
「暗算…」のくだりには、盛大なブーイングが浴びせられたことは言うまでもありません。

詰パラ 2021年9月号
大学7 原田清実氏作

202197

33銀、同玉、51角、42歩合、同飛成、24玉、46龍33銀合、
25歩、13玉、24銀、同銀、同角成、22玉、42龍、32桂合、
13銀、同馬、33馬、12玉、32龍、22桂合、24桂、11玉、
22龍、同馬、23桂、21玉、32桂成、同馬、11馬 まで31手詰

7手目は45龍と開くのが普通ですが、それでは25歩の時15玉と逃げられて失敗。正解は46龍と一路深く引く手で、盤面6枚の美形からこんな好手が飛び出せば、それだけで好作確定ですが、この後も2度の限定合が出てきて文句なし。
また一つ、簡素図式の名作誕生です。

詰パラ 2021年9月号
デパート2 齋藤光寿氏作

202192

36飛、35角、同飛、同桂、75角、64飛、同角、22玉、
31角成、同玉、42銀生、22玉、33馬、13玉、14飛、同玉、
24馬まで17手詰

16金に狙いを付けた初手36飛に35角の受けは分かるとしても、75角に対する64飛移動合はウッカリしやすいところ。一局に角と飛車の移動合を織り込んだうえ、見方によっては持駒の飛を角に、さらに角を飛に変換する、飛車のフェニックステーマにもなっています。作者としては軽めながら、配置・手順ともにしっかりした仕上げで、確かな創作力を感じます。
18日に行われた「たま研」でも作者の話題が出て、最近の目覚ましい活躍振りに、かなり注目を集めている様子が伺えました。
作者は現在奨励会3段。こちらの方でもぜひ夢をかなえてほしいものです。

詰パラ 2021年9月号
デパート3 岡本眞一郎氏作

202193

33銀生、51玉、52歩成、同玉、62金、同玉、54桂、53玉、
44金、64玉、69飛、67香合、同飛、同角成、65香、55玉、
47桂、同銀生、45金、同香、44銀生、54玉、56飛、同銀生、
66桂、同馬、55歩、同馬、53銀成まで29手詰

        【詰上がり図】

202193_

3手目52歩成が、二歩禁回避の伏線的歩消去。53歩を残したままだと、収束の55歩が打てません。
そして12手目67香合が、いわゆる不利合駒。ここで普通に歩合なら、作意順で23手目55歩と打つことができ、以下63玉、53銀成まで早詰。67香合であれば、65の駒が香になるため、55歩が打歩詰になるという仕掛けです。
あぶり出しで不利合駒は、滅多にお目に掛かれない希少品種で、さらには、双方銀不成まで入っているという豪華版。出席者からも「良く入ったなぁ」と、称賛の声が相次ぎました。脱帽です。

スマホ詰パラ 2021年11月 
No.17571 瓶子吉伸氏作

17571_202111

22銀、24玉、33銀生、同玉、43桂成、同銀、22角、24玉、
13角成、同玉、33飛、同桂、23金、14玉、24金、同角、
23銀生、同玉、12飛成 まで19

全編捨て駒のオンパレード。中でも3度の「打っては捨てる」が実に良い味を出していて、43桂成のような難手も交え、手筋物の最高級品と言えるでしょう。
作者がスマホ詰パラに投稿されるようになってから、ずっと注目していますが、どの作品もレベルが高く、流石と言う他ありません。

スマホ詰パラ 2021年11月 
No.17621 Hiroshi Sawaki氏作

17621_hiroshi-sawaki202111

2317と、12歩、21玉、33玉31玉、43玉41玉、
53玉51玉、63玉61玉、52香成、71玉、62成香、81玉、
74玉18と、93桂、92玉、85玉56歩、81銀、93玉、
94歩、83玉、95玉73玉、72銀成、64玉、84飛、55玉、
47桂、45玉、35と、46玉、37銀、57玉、48と、67玉、
59桂、66玉、64飛、65桂合、78桂 まで45手詰

ご覧の通り、攻方の王が1筋から9筋まで、盤面を横断します。この狙いには先行作があるようですが、本作も無理なく大移動を実現しているあたり、十分に評価に値します。出席者の反応も「面白い趣向作」という好意的な声が多かったように思います。
ただし、収束は改善の余地ありですね。

詰将棋メーカー 2021年11月 
ポンちゃん氏作

_202111_17

72龍、62歩合、32馬、13玉、63龍引、同歩、同龍、33桂
同龍、同金、25桂、同歩、22銀、12玉、13歩、同角、
21銀生まで17手詰

初手72龍で歩合をさせてから32馬とすると、同玉は34龍以下詰むので13玉と躱す。
そこで、63龍引として2枚の龍と1歩を交換しに行くのが面白い攻め筋で、歩を入手してからの22銀~13歩の詰みを見ています。
ところが7手目同龍の時、33桂の移動合がその上を行く妙防で、13への利きを消して、歩詰誘致を図ります。が、結局は桂馬を渡したため、24桂捨てが決め手となり、角の利きを逆用されて詰上がります。
力の籠った攻防は最後まで見応えがあり、出席者の評判も上々でした。

■注目作の紹介が終わると、會○さんの司会による、春霞賞選考会のスタートです。
ノミネートは2作だけでしたが、この2作、全く性格の異なる作品ながら、いずれも優劣付け難い力作で、投票の結果は何と全くの同点!
よって、2作とも最終候補に残ることになりました。

詰パラ 2021年9月号
原田豪氏作

詰パラ 2021年9月号
中村宜幹氏作 「国士無双」

詳しくは別稿にて。

■この日も例会終了後は、無理をせず撤収。
帰りの電車は磯子行きで、途中で座ったら途端に爆睡。親切な乗客の方に、「終点ですよ」と声を掛けていただかなかったら、車庫に入っていたかも?

■1月の例会の会場は従来と同じ「きゅりあん」ですが、「きゅりあん」がリニューアル工事に入るため、しばらく他の会場での開催になります。今のところ、2月と3月の例会は蒲田の大田区産業プラザに決定です。以前、解答選手権の会場にもなっているので、ご存知の方も多いことでしょう。京急蒲田駅から徒歩3分です。

■この日の模様について知りたい方は、例によってhirotsumeshogiさんのブログ、「詰将棋の欠片」をご覧ください。

■ではまた。

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